無口な彼の愛し方
でも、ちょっと待って!


「ねぇ、充!本当に来月から、アメリカに行くの?」

「あぁ。辞令だしな」

「・・・だよね」


わかってるよ、ちゃんと。

あたしだって社会人だし、辞令に従わなきゃいけないことくらい。


「仕事辞めて、付いてくるか?」


充の言葉が嬉しくて、つい頷きそうになる。


「ごめん、充。あたし・・・」

「わかってる。麗香は最後までやらなきゃ、気が済まない奴だって。好きなんだろ?仕事」


充の言葉に、あたしは頷く。


「心配すんな。アメリカには、1人で行くから。でも、その代わり・・・ちゃんと、ここで留守番してろよ。フラフラ、他の奴のとこなんか行かねぇで」

「うん!」


あたしは、笑顔で頷いた。

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