【完】僕達のレンアイ事情
「あははっ!好きになるとみんな丈くんのこと好きになるんだ?」



紗奈は思いっきりツボに入ったみたいで爆笑してる。



「笑い事じゃねぇよ。まぁそっから先は自分からほんとに好きになることはなかったから丈のことを好きなやつに惚れることもなかったけどな」


「でも、その丈くんとも腐れ縁だもんね?」


「それな」



紗奈のことは昔から知ってるし、自分を作らなくてもいいから心地いい。
てか、自分を作ったとしても見破られるのがオチだ。



「俺、紗奈といると心地いいよ」



紗奈の手に触れる。



「…竜二」


「気使わなくていいし、俺が紗奈に気使ったってお前嫌だろ」


「だね。竜二がいつもと様子が違うとかわかっちゃうし。だからやしなちゃんのことだってさっき放っておけないんだなってわかったし」


「最高の彼女だよ」



紗奈を自分の胸元に引き寄せる。


普通他の女が好きな俺をそのまま好きでいてくれるなんてありえねぇよ。


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