二人の距離15cm






沈黙が続く。








なんで帰るって言い出さないんだよ。









「今ならまだ間に合うんじゃない?」








「……私は…傷つく覚悟でここに来てます」







は?








そう言うと謎子は制服を脱ぎ始めた。








いやちょ、まって〜これは想定外。








やる気なんかこいつまじで。








マジで何回も言うようだけど、まじで本当にこいつ変なやつだわ。









下着も全部脱いで、俺の方をみる謎子。








絶対恥ずかしいはずなのに、眼鏡越しから迷いなく俺を見る。







「傷ついてもしんねぇーぞ」







「その覚悟できてます」







震える声の上から俺は最低な男としてキスをした。








< 12 / 55 >

この作品をシェア

pagetop