タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
いつもの階段を両手に袋をいっぱい持って私は下っていった

廊下にいる多くの生徒を避けながら通いなれた廊下を渡っていくと、あっという間に私は職員室に着いた

意気込んで職員室に向かったは良いが、いざ職員室前までくると、いささか帰りたい気持ちが湧いてくる

今更ながらやはり先生と顔を合わせるのが怖くなってしまう

しかしそんな事を言っていても始まらない

ここまで来て帰るわけにはいかなかった

一生懸命本格的にトリュフを作り、さんざん悩んでジッポの種類を選んだのだ

これを無駄にしては何しに来たのか分からなくなる


何かしないで後悔するなら、何かして後悔する方がマシだ


これが私の考えなので私は勇気を出して、久々に職員室のドアを開けた


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