恋人未満のルームメイト(大きな河の流れるまちで。リメイク版)
涼子先輩の言葉に「なんで?」と思いながら、

クランベリージュースがキッチンに残っていたのを思い出す。
今の私の頭は料理のことでいっぱいだ。

いただいた果物で、大人向けのフルーツパンチを作ろうと思い立ち、
メロン、桃、キウイにリンゴ、西瓜も切って、ボールに入れ、
クランベリージュースに漬けて冷蔵庫にに入れておく。

私はやっと落ち着いて自分と、
涼子先輩のために手巻きずしを巻いた。


だんだんと夜も更け、食べ物もほとんどなくなった。
みんな満足して眠たそうな顔をしている。

私はデザートの仕上げに入る。
果物のクランベリージュース漬けにスパークリングワインの白を惜しげなく入れる。
味を見ながらジュースを足して、最後にライムを絞った。
もう一度味を見て、うまくいったと小さく片手でガッツポーズをする。

プラスチックのコップに人数分入れて、配りに行き、

「デザートです」と笑うと、
「今日は美味しかったです。ありがとう。」
と、菅原先生が言いながらコップとスプーンを受け取ってくれる。

みんなが口々に美味しかったと言いながら、コップを受け取る。

「では、いただきます」と一斉に言って口に運んだけれど、

私はアッと、思い出し、
隣にいるリュウの口を手で塞ぐ。

このコップにはワインがたっぷりの入っている。

「リュウは食べちゃダメ」と、コップを取り上げる。

リュウはあっけにとられて、私を見る。
私は取り上げたコップに口をつけ、
「だって、これ、アルコールたっぷり入ってた。」と、にっこりした。
< 115 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop