恋人未満のルームメイト(大きな河の流れるまちで。リメイク版)
家に帰って、暖かいお茶を飲む。
だんだん落ち着いてきたかな?

「リュウ、用事があったんじゃないの?」と聞くと、
「心配な患者がいるから、って言って断った。」と笑う。

患者って私のコトですよね。
すみません。

「えーと、夕飯、なんか食べるよね」と立ち上がろうとすると、

「いいから、風呂に入ってきな。夕飯俺がテキトーに用意するから。」とリュウが言う。

いつも通り優しい。
私は、お言葉に甘えて、そうすることにした。
昨日は咳き込んであまり眠れなかったので、疲れているのだ。

お風呂にサッと入ると、卵の入った雑炊が出来ていた。

「暖かくて、美味しい。」私は用意して貰った半分を食べて、そのまま、寝室に引き上げた。


少しして、リュウがドアをノックする。
「あのさー。俺、ナナコの具合が気になって眠れないから、
今日はソファーベッドで寝てくれない?
前も言った通り、同意がなければ襲わないし、
病人襲っても楽しくないから…そうしてくれないかな?」と言った。

…心配してるよね。リュウ。

私は頷いて、
「久しぶりに発作が出ちゃって、チョット心細かったから…良かった。」

と笑って、ソファーベッドに移ることにした。
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