恋人未満のルームメイト(大きな河の流れるまちで。リメイク版)
8月の終わりに花火大会がある。

もちろん川岸で開催されるのだ。
この日は大変な人出になり、
川沿いも、警察官の誘導があって、立ち止まらないよう歩かないといけないし、
川岸は、場所取りのレジャーシートでいっぱいになる。

いつもはその混雑を横目に仕事をしているのに、
今年は、麦わら帽子をかぶって、場所取りをする羽目になった。

みんなでうちで食事会をしている時、
花火大会の話になってリュウが
「土曜日なら、俺場所取り出来るし、みんなで行こう。」と言ったのだ。

当然、まだ土、日が休みの私も狩り出されることが、決定です。

「え〜、日に焼けるから嫌だ」というと、
「日焼け止めくらい俺がいくらでも塗ってやる」とリュウが言ったので、
周りのオトコ達が俺も!と調子に乗る。

私は憮然として、
「それは、自分で塗る」となんだか場所取りをさせられる雰囲気だ。


「じゃ、麦わら帽子を買ってやるよ」

とリュウが言って、みんなが拍手する。

やれやれ

本気ですか?
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