恋人未満のルームメイト(大きな河の流れるまちで。リメイク版)
4階に戻って他の入院患児の治療に迷惑がかからないよう、
しゅうちゃんをプレイルームに誘う。
(しゅうちゃんは検査を終えて結果に問題がなければ明日、退院予定だ。)

プレイルームは病棟の真ん中にある広い部屋で
ずっとベット上で治療しなくていい子供達が食事したり、
静かに遊んだりする場所で、本やおもちゃが幾つか置いてある。

もちろん、看護師や、保護者が付き添う。


リュウは子供用の椅子に窮屈そうに座り、
しゅうちゃんと一緒に絵本をめくる。

私は金色の折り紙を折っている。
「出来た」
私はしゅうちゃんのためにメダルを作っていたのだ。

首にかける為に持ってきたリボンは赤と、青だ。
「しゅうちゃんどっちがいい?」とリボンを見せる。

しゅうちゃんは身を乗り出して、私の手元を見る。

「勇者のメダル作ってみたんだけどリボンはどっちの色が好き?」というと
「青!」と嬉しそうに言って首にかけた。

しゅうちゃんの横で、リュウが
「俺も欲しい。」と私をジーっと見る。
私は軽くため息をついて、
「仕方ないな。」と言って、銀色の折り紙を取り出すと、リュウは
「俺も金色がいいい。」と駄々をこねる。

「金色と銀色。1枚ずつしか入ってないのは常識でしょ。」
と、取り合わずにいると
しゅうちゃんに取り替えてと言って、
言い合いになって、くすぐり合ってじゃれあったりし、
キャハハとしゅうちゃんは楽しそうに笑う。

こらこら、静かにしなさい。

兄弟じゃないんだから…と楽しそうなふたりを呆れて見る。
< 33 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop