あの日失った想い
「由佳里ー帰ろ」

「えっ、ハルと帰らないの?」

「ハルは今日バスケ部行くってー」

「そうなの」


どうやら仁美は休みらしい。一緒に肩を並べて教室を出た。





「郁麻、帰ってこないね」

「うん…」


しょんぼりしている私に仁美は心配そうな表情を送ってくれた。



「郁麻どうしたんだろうねー
何週間前に行った時は元気だったから大丈夫だけどさー」



私は苦笑した。



「え?」

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