あの日失った想い
「変だな、2人して笑いやがって。なぁ、郁麻」


ハルくんは郁麻くんに同意を求めた。郁麻くんはチラッと私たちを見て頷いた。



本当に無口だな。あの頃とは大違い。


「ねぇ、3人とも!春研この班でなろうよ!てか、なりたい!」


仁美が突然言い出した。ん?でもこの言葉前に聞いたような…?…あ。



「や、だから仁美、班はランダム形式だよ。」


「そんなの関係ないじゃん!だってこの班になったら楽しそうじゃない!」


仁美は、わっはっはっはと笑い出した。豪快だな。


「その案、俺も賛成だぜ!」


ハルくんが仁美の案に乗った。…もぉ、ハルくんまで!



「もー!私もなりたいに決まってるじゃん!」


「お!由佳里もやっと本性出したな!」


ヤケクソになって私が言うと、仁美が私の頭をよしよししてくれた。照れくさい。


「青木くんは?」

「どっちでもいい」


仁美の質問に即答した。本当にクールだな。


「よし、決まりだな!春研、絶対一緒になろうな!」


「「おー!!」」






< 19 / 282 >

この作品をシェア

pagetop