てるてる坊主にコロサレタ
「みなさん、おはようございます。遅くなりました」


低い声とともに担当の険しい顔をした山崎先生が入ってきたのは、『自習』を言いつけられてから2時限が過ぎた時だった。

トラブルか何かがあったことは間違いないけれど、『これで授業がまともに始まってしまう』というガッカリ感を出しながら、みんな散り散りに自分の席に戻っていった。


「今日はお知らせがあります」


先生は教卓の前に立つと、静かに出席簿を置いて持っていたプリントを読みはじめた。


「玉森由梨さんのお通夜が明日、19時からに決まりました。学校からは校長と教頭、学年主任兼担任の私、そしてこのクラスが参列することになります」
< 100 / 187 >

この作品をシェア

pagetop