てるてる坊主にコロサレタ
中学生の少女が重機にはさまれて死んでいて、その側には少女のものではない白骨化した頭蓋骨が転がっていた。

現場には少女の足跡の他に別の足跡が残っていたらしいけれど、現場から引き返した様子もなく、その場で消えたかのように途絶えていたらしい。


『カギのついていない重機が何故動いたのか? 』
『どうして夜中に少女はそこにいたのか? 』
『横暴な町長に恨みを持つ人間の犯行の可能性も』


などと勝手な推測や疑惑がワイドショーを賑わしている。

見つからない少女の頭部と、転がっていた頭蓋骨の理由、そしてその場にあった足跡の謎は誰もが説明できずにいた。
警察だけでなく、いろんなテレビ局や新聞社、雑誌社が少しでも事件の情報を掴もうと聞きまわっていて、町中が騒々しい雰囲気になっていた。

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