決断は一瞬、後悔は一生
さっきからなんでだろう。
心臓のバクバクが異常なぐらいに伝わってきて鼓動が早い。
学校からここまで歩いて、約5分。
私も優翔くんもここまでずっと沈黙。
このドキドキが優翔君にまで伝わりそうで手汗が出る。
このドキドキが伝わる前に何か言ってこの沈黙を破りたい。
でも何か言うって何を・・・?
「なんか、ごめん」
沈黙の中、先に口を開いたのは、優翔くんだった。
「えっ?」
ごめんって何のこと?
「俺、女子とこういうの慣れてないから何話せばいいか全然わかんねーし、何話せばいいかわかんねーから考えてたんだけど、ずっと沈黙だしつまらない俺でごめん」
慣れてない・・・。
この言葉だけで私はなぜか嬉しくなった。
「私こそつまらなくてごめんね」
「ううん、俺は沈黙の時間も好きだから。美雨との時だけだけど」
嬉しい。
私に、こんな幸せをありがとう。
優翔君がいてくれるだけで、私は幸せなのに、優翔君の言葉と笑顔でもっとたくさんの幸せをありがとう。
優翔くん大好きだよ。