哀しみの最果て
その直後、ドタバタと階段を登ってくる音が響き真の寝室のドアが開く。


「パパ早く起きて!今日遊園地行くんだよ!」


4歳になったばかりの娘の比奈(ヒナ)が満面の笑みでベッドに寄りかかってきた。


「ああ。そうだったな。ごめんごめん。今起きるからね。」


真はもう一度体を起こし、寝巻き姿のまま比奈の手を引きリビングへと向かった。


リビングへ入ると妻の陽子(ヨウコ)が朝食の準備をしている。
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