偽物の姫

「うるさいんだよ。」
「あぁ？ガキがしゃしゃり出てくんなよ！
俺はこの女と用事あるんだよ！」

嘘。用事ってなんなのよ
「助けて。。」
恐怖で声が出にくくなってきた。その中での精一杯の声だった。

「警察官の人！こっちです！」
「えっ！くそが」
「痛っ。」
女の人が警察を呼んでくれたみたい。おじさんが逃げる時に押されて打ったお尻が少し痛い。

「ありがとうございました。本当に助かりました」
助けてくれた二人にお礼を言う

「大丈夫？なわけないよね。あの人ほんと最低だよ！こんな可愛い子襲うなんて！」
「友美行くぞ」
「えぇー、ちょっと待ってよ瀧！あなたお名前は？
私は林友美（はやしともみ）。よろしくね！こういう事って他の人とかに言いづらいだろうから、辛くなったらこれに電話してね！じゃあね」
「あの、警察官の人は。。」
「あー、あれ嘘！とっさだったからねー笑」

何だったんだろう。助けてもらったのはいいけどと渡された名刺を見つめた