好きです西野くん!
(こら坂野うるさいぞ。ちょっと静かにしろ)
「あ、はい…。すいません。」
思わず大きな声が出たせいか、私は自分の口を手で塞いだ。
先生は視線を西野くんに移した。
(悪い、西野。坂野に勉強教えてやってくれないか?)
「…何で俺なんですか?」
うわ…。すごく嫌そうだよ。その顔
(お前いつも数学トップだし、今回もトップみたいだから、ここは頼む西野!)
きっと、西野くんは断るはず…。
無理…って返すに決まってる。
こういうの面倒くさいもんね。
でも、西野くんの返しは、いつもと違った。
「…俺が教えないとどうなるんですか?」
(あ、あぁ〜西野が無理そうなら、数学で常に2位の本城誠に頼もうと思っている。)
「チッ男かよ…
まぁいいっすよ?」
「えっ??」
絶対断ると思ってたから西野くんの ゛いい゛て言葉に素早く反応した。
(おぉー!西野やってくれるか?すまないな、ありがとう)
「…いや、暇つぶしなんで」
(じゃあまじ頼む!坂野ビシバシ教えてもらえよ?)
「は、はひ!」
先生はそういうと1人嬉しそうに図書室を出ていった。