ダサ倉君に焦がれたい






「僕、すごく切なくて。

この思いどうすればいいのかって思って。

寂しい海に来たくなって。

そうしたら……」





聞こえるのは、波の音とすばるくんの声だけ。

そしてあたしは、すばるくんの話に夢中になる。





「そうしたら、歌が出来ました。

歌にして吐き出したら、なんでむしゃくしゃしていたのか分かりました」






すばるくんは、そのギャグのような眼鏡をかけた顔であたしを見た。

やっぱりダサ倉なんだけど、どきんとしてしまう。

すばるくんのペースに乗せられちゃいけないって分かっているのに。


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