ダサ倉君に焦がれたい








そして、待ちに待った土曜日……

あたしは集合場所の大きな公園にいた。






すでに章司君と女性二人が集まっていて。

章司君は



「同じ学部のつばさ」



とあたしを紹介してくれる。

章司君の友達は、みんな気さくで明るくて。

おまけに可愛くてお洒落で。

ちっぽけなあたしにも、普通に話しかけてくれた。

久しぶりだ、こんなに仲間に囲まれるのも。






そんな中……





「あっ、圭吾さん!」




現れた男性に章司君が言う。




圭吾?

聞いたことがある名前でぴくりとした。






「圭吾さん、今日は暇なんですか?」



女子たちも彼に聞き、



「あぁ。今日はオフだ」



その声は答える。



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