【完】恋愛事情


こんな気持ちを、ずっと裕にばかりさせていたのかと思うと胸が痛んだ。

何度も何度も、断念しそうなるけど、その度に伝えたい気持ちを思い返して、自分を奮い立たせた。




だけど、学校に着いて、どこを探しても裕の姿が見えなくて…。



「どこに、いるの…?裕…」


逢いたいと思う時に限ってすぐには叶わない。



けれど、その倍以上に、また愛しさが増していくから。
あたしは、裕を求めて、学校中を彷徨った。


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