【完】恋愛事情


「大好きだよ、裕…どこにいるの?」


学校に行くこの時間、いつもなら。
あたしをどこかで待っていてくれるのに。


今朝はその姿さえ見付からない。


少しだけ泣いてしまいそうなのを、なんとか押し込んで。

あたしは、絶対逢えるだろう、学校の教室を目指して駆け出した。



早く、早く、逢いたい。


< 56 / 65 >

この作品をシェア

pagetop