空の色をおしえて



「と、いうことなんだけど……」



ついさっき外に出たばかりなのに、吹き抜ける風の冷たさが気になって、制服のポケットに手を突っ込んだ。




「……で、お前はそれを言うためにわざわざこの寒い屋上まで来たと?」


フェンスにもたれかかって座る秋人は、明らかに迷惑そうな表情をしていた。


そんなに嫌そうな顔しなくたっていいのに……



「うん、まぁ……だって絶対に誘ってってことだったから。隼人君きっと一緒に行きたいんだよ」


はぁ………と、秋人は呆れたような顔でため息をつく。


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