空の色をおしえて
着ていたジャージを脱いで、ベッドの上に適当に放った。
クローゼットの奥からお気に入りのワンピースを取り出し着替える。
久しぶりのよそ行きの格好だから、鏡の前で入念にチェックした。
普段は開けることのない箱にしまってあったメイク道具を引っ張りだし、薄く化粧を施す。
髪の毛も綺麗にブローして整え、履いていくパンプスを軽く磨いた。
テーブルに置かれたピンク色の封筒を手に取る。
宛先は日本にいる母さんだ。
まだ封をしていない手紙を取り出し、もう1度最初から目を通した。