ホタル














抱きしめ合ってどのくらい経っただろうか。


一縷くんがふと腕を解いて、真剣な眼差しで私を見つめる。





「あのね、奏ちゃん、大事な話があるんだ。」


「うん」





「俺、ここに来られるの、今年で最後なんだ。」



「…うん」



「だから、明日のお祭りでお別れしないと。……ごめんね、急に」





「ううん、そろそろだと思ってたから」




「……そっか。」









しょうがないよね







もうあれから4年になるから…

< 30 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop