素直になるのはキミにだけ
秋本はひとりでつかつか進んでいく。




「めんどくさ…!!」



拗ねてるよね!?



センパイなんだから仕方ないじゃん…!




あたしは拗ねたまま先を行く秋本の2・3m後ろを歩いた。



<ShinZi☆>ねぇ、いいっしょ!?〇✖キャンプ場予約しとくから!!



<春風沙弥>わかりました。



誰かさんが文句を言わなくなったこの隙に、あたしは慎二センパイに返信を送った。



さてと……あのガキはどうするか。



「あれっ、沙弥!?」



ぴくっ



今、誰かに呼ばれた?男の子の声だった。


なんか聞いたことあった。



……嫌な予感がする。




あたしはちょっとだけ歩くスピードを上げた。

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