浅葱色の忍

山崎烝

薫が、病やと聞いたのは
孝明天皇が御隠れになったとき



久しぶりに再会した俺は、慶喜から離れ
新選組での今までを包み隠さず話した



「烝!久しぶりにやろか!」



入れ替わりを持ち掛けてきたのは
薫からやった



「俺も手伝ってやるよ!」



副長からせがまれていた
俺の女役を恵が引き受けた



2人のおかげで、伊東さんは
ちゃんと納得してくれたし
副長も気が済んだらしい




それから1ヶ月ほどして




妙な胸の張りと体調の変化に気づいた




まさか?





それを確かめる為に、薫に入れ替わりを頼んだ

伊東さんに懐妊がバレたのは、予想外

悲しくて、辛くて

兎に角、泣いた



「烝 烝華として死なせてくれんか?」



寝込んでいた俺に
薫が言った





病とは聞いていた


でも、そんなに悪いなんて…







俺と入れ替わり、烝華になった薫が
寝込んですぐ


逝ってしまった





薫の横で、泣く俺を
勇が慰め… って、俺より泣いてるやん!




勇らしい




勇は、もう気づいてるやろ?


子供…  堪忍な…





「山崎君 我慢しなくていい
泣きなさい」



もう、…泣けるか!!!



「大丈夫です!元々病弱だったし…
最期、そばに居れて良かった
ありがとうございます」



皆に頭を下げた










伊東さんが謝罪してくれた


正直、顔見れんかった




殴ってしまいそうやったから




勇の子を返せって…








「ううう…ひっくっ」




いや、ホンマ泣きすぎやって!!

なぜか先ほどと逆に、勇の背中を擦ってる








優しいな… 勇



















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