浅葱色の忍
「源さん!!」


「あぁ 山崎君、すまないね」


「いえ、原田さんのあれは、本当に冗談だってわかってるので、だから笑ったんです」


「うん わかってるよ
わかってるがね
軽々しく、ああいう言葉を使って欲しくないんだ」


「源さん、俺が忍に戻る時も
凄く気遣ってくれましたよね」


「兄がね、仲の良かった忍がね
だんだんと心を塞ぎ、最後には
忍を辞めて、いなくなったそうなんだ
忍というのは、言いたいことも我慢して
言われっぱなしで、とても可哀想だったと
だから、君もそうだったんじゃないかと」



「俺は、無関心でした
というか、無っていうか
何もなくて、なさ過ぎて
今は、違いますよ!
仲間と呼べる人がたくさんいますから
言いたいことも言います!」



「そうだね
土方君にたてついたもんね?」


「あーそれ、忘れて下さいよー!!」


「今から会津藩かい?」


「はい いってきます!」


「気をつけて」


「はい!!」





山崎が顔を隠し、シュッと天井に消えた








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