浅葱色の忍
慶喜様が新選組に来たのは、翌日の昼過ぎ



丁度、烝が留守の時だった




幹部勢ぞろいで、慶喜様を迎え

広間で、烝の帰りを待つ




恐ろしいほどの沈黙





こんな空気にも図太く
話をしそうな歳までも
黙っている



慶喜様も澄ましている





まるで、時が止まっているかのように













沈黙を破ったのは、慶喜様








「烝を返して貰いたい」











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