浅葱色の忍

山崎烝

慶喜が来ているという広間の前に行くと


「烝を返して貰いたい」


懐かしい慶喜の声

2年ぶり?



何を期待しているのか
部屋の前で、返答を待つ



断れるはずがないか…




「戻りました」


声をかけ、戸を開ける



久しぶりの慶喜に思わず吹いてしまう


「ぷっ! 本当に来たのかよ!」


「悪いか」


「暇なの?仕事してないの?」


「しとるわ!!」



相変わらず、からかいがいがある



玄関からとってきた、慶喜の履物を見せ


「散歩するか?どーせ、暇なんだろ?」


「暇ではない!わざわざ来てやった!
仕方ない!散歩に付き合ってやろう!」


「チッ!偉そうに…」


「舌打ちは、辞めろと言っておるだろ!」


「るせぇな!行くぞ!
すみません!少し、歩いて来ます!
楽にしてて下さい!」


緊張で、ガチガチな皆に声をかけ

慶喜を連れ出す





< 25 / 264 >

この作品をシェア

pagetop