浅葱色の忍
そして、3度目





浪士組の名をかたり
不逞を働く者を捕まえる為
近藤らが大阪にいた時だった




仕事は、早々に終わり
川下りの船遊びに出掛けた皆と別行動の
近藤と井上源三郎


「はて、こちらでよかったかな?」


「いや、源さん こちらだろう
あ!君っ!ちょっと!」


「はい?」



「「 あ 」」



「おや?知り合いですか?」


「あぁ 源さん!ほら!
迷子になり2度も助けてくれた
山崎さんですよ!」


「おや!聞いた歳よりも
随分と若く見えますね!!」


「そうですか?ありがとうございます!」


「ところで、山崎さん」


「まさか?」


「亀屋という、宿を探しててね」


「亀屋!あぁ、また迷子かと
すぐ近くですよ!一緒に行きましょう!」


「助かるよ!実は、迷子でね!
少し散歩するだけだったんだがね」


「あははっ やっぱり迷子だったんだ!」


「山崎さん!やはり縁がある!
浪士組への入隊!考えてくれるかい?」




「そうですね!考えてみます!」






「では、京でまた会いましょう」

「はい 失礼します」







山崎を見送りながら


「ところで、かっちゃん?
彼は、武術の方はどうなんだい?」


「あ」


「聞いてないのか!
全く、かっちゃんは、すぐ人を好きになる
彼は争い事とか好む性格ではなさそうだ
無理強いは、いけないよ」


「それを言うなら、源さんこそ
虫も殺さないような顔をしている」



「はっはっはっ!
隊士募集に来るだろうかね?」


「来てくれるといいですね」














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