浅葱色の忍
明るい陽射しが

俺を避けている気がした



目の前が、歪み



目を閉じた



溢れる涙を止めようとは、思わんかった



暗闇には、慣れている




2番、3番にも慣れている




コソコソすんのも







最初に、恋はしないと断ったのは
自分やし

勇は、悪くない!


寧ろ、深雪の為に良いことしてる



せやけど



なんで?





なんで、慶喜のところに帰るかとか
そんなこと言うんや!!!




知ってるくせに!!










土方さんから用事を頼まれることなく

その日は、屋根上で夜まで泣いた






井戸で、顔を洗い



〝必要だから、ここにいてくれ〟


勇にそう言って貰えるように
頑張ろう!!


「よし!!!」



と、気合いを入れ、人の気配に振り返ると



「何やってんだ?」


土方さんが、あきれ顔



「良く寝たので、働こうかと」


「寝過ぎだろ、目が腫れてんぞ?」


「良く寝ると、擦るクセがありまして」


意味わからん言い訳をしてしまう


「早速、手伝って貰おうか」

「はい!」




眠気覚ましに顔を洗いに来たらしいが

そのまま部屋に戻り

朝まで書類をやっつける







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