black×cherry ☆番外編追加しました
佐和子おばさまは、ヨットハーバーから少し離れた場所にある、広い駐車場に車を停めた。
「ちょっと距離があるけどね。朝って、遊歩道を歩くのもすごく気持ちがいいでしょう」
「はい」
佐和子おばさまの提案は、室内にこもりがちな私にはとても嬉しいことだった。
コンクリート舗装をされた、見通しのいい海沿いの道は、開放感があって気持ちも明るくなってくる。
道の隣はすぐ海だけど、歩道と海との間には、テトラポットがたくさん連なる。
すれ違うのは、犬の散歩をする人々や、釣り道具を持った人たち。
ヨットハーバーに向かうであろう、おしゃれな初老のご夫婦は、おそろいで麦わら帽子をかぶっていて、とても仲が良さそうだった。
(ふふ。やっと夏って感じがするな)
もちろん、毎日暑い夏だけど。
家と大学と、バイオリン教室に通うだけの毎日は、クーラーの効いた環境で、汗を流すこともほとんどなかった。
(でも今日はよかったな・・・。佐和子おばさまが誘ってくれて)
佐和子おばさまは、羽鳥家では異端児のような存在で、がちがちのおばあさまの教育に反抗をした人だった。
高校までは、羽鳥家の女子として桜葉女子学院に真面目に通っていたけれど、「窮屈すぎる!」とついに限界を迎えたおばさまは、周りの大反対を押し切って、大学からアメリカに単身留学したのだった。
(おばあさまとすごいケンカになったらしいけど・・・最後は、おばあさまが根負けをしたそうなんだよね)
「ちょっと距離があるけどね。朝って、遊歩道を歩くのもすごく気持ちがいいでしょう」
「はい」
佐和子おばさまの提案は、室内にこもりがちな私にはとても嬉しいことだった。
コンクリート舗装をされた、見通しのいい海沿いの道は、開放感があって気持ちも明るくなってくる。
道の隣はすぐ海だけど、歩道と海との間には、テトラポットがたくさん連なる。
すれ違うのは、犬の散歩をする人々や、釣り道具を持った人たち。
ヨットハーバーに向かうであろう、おしゃれな初老のご夫婦は、おそろいで麦わら帽子をかぶっていて、とても仲が良さそうだった。
(ふふ。やっと夏って感じがするな)
もちろん、毎日暑い夏だけど。
家と大学と、バイオリン教室に通うだけの毎日は、クーラーの効いた環境で、汗を流すこともほとんどなかった。
(でも今日はよかったな・・・。佐和子おばさまが誘ってくれて)
佐和子おばさまは、羽鳥家では異端児のような存在で、がちがちのおばあさまの教育に反抗をした人だった。
高校までは、羽鳥家の女子として桜葉女子学院に真面目に通っていたけれど、「窮屈すぎる!」とついに限界を迎えたおばさまは、周りの大反対を押し切って、大学からアメリカに単身留学したのだった。
(おばあさまとすごいケンカになったらしいけど・・・最後は、おばあさまが根負けをしたそうなんだよね)