夜中のラーメン
じゃーっ、お野菜洗うとまな板、包丁。
トトトンと、リズミカルに音が響く。

チン、なったレンジの音に中身を出すと、甘辛い匂いがわずかにぷーんと。
またごそごそすると、バン、ピッ、ピッ、ピッ。

いったいなにを作ってるんですかね?
 
カチッ、ジャーッ。
卵の入ったお鍋に水を入れる。

やっぱりあれは、ゆで卵だよね?
 
カチッ、チチチッ、ボッ。
またお鍋に水を入れると火にかけた。

今度こそ、ラーメン作るお湯を沸かすのかな。

チン、電子レンジが鳴ったけど、今度は放置らしい。

カチッ、チチチッ、ボッ。
ガスレンジにフライパンが置かれて火がついた。
ごま油をひいたのか、いい香りが漂ってくる。

とたんにぐーっ、っておなかが鳴って顔が一気に熱くなった。

「もうちょっと待ってなよ」

ううっ、彼にも聞こえてたんだ。
おかげで顔だけじゃなく、体中が熱くなった。

ジャッ、さっき切ってた、タマネギ、キャベツ、モヤシにエノキがフライパンに投入される。

じゃっ、じゃっ、じゃっ。
彼が音楽でも奏でるみたいにフライパンを振るう。

バッ。
途中でラーメンの袋を開けると、お湯の中に麺を入れた。

できるまでもう少し?
 
バン。
電子レンジをあけると、ボールを出して中身を切ってる。

いい匂いでおなかはさっきからグーグーいいっぱなし。

早くしてください。
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