夜中のラーメン
「机の上片付けてー」

「はーい」

続きは気になるが、運ばれてきたときのお楽しみ。
机の上を片付けて、お水とお箸と用意する。

「はい、お待たせ」

ドン、テーブルの上に置かれたどんぶりの中には……。

山盛りのお野菜と、ゆで卵、さらにはチャーシューっぽいものまで!

ほかほか湯気を登らせて、食べられるのを待っている。

「麺、半分にしてその分、野菜にしたから、少しは良心が痛まないだろ?」

「ありがとうございます」

得意げな彼を拝んでみたりする。

「いただきまーす」

「いただきます」

野菜は塩こしょうが利いていてラーメンとよくあった。
豚バラ肉で作られてるチャーシューは、あの短時間で! って感心するほど味がしみてた。
ゆで卵はもちろん、とろとろ半熟!

「これでお店出せるんじゃない?」

「無理無理」

顔を上げると、湯気で真っ白に眼鏡を曇らせた彼と目があった。
曇りがとれてくると、なんだか幸せそうに笑ってた。

……ああ。
夜中に、大好きな彼と食べる、大好きな彼の、作ってくれたラーメン。

最高に、幸せ。



【終】
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:66

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

もっとも苦手な彼と一夜を共にしたならば
霧内杳/著

総文字数/10,040

恋愛(キケン・ダーク)21ページ

表紙を見る
表紙を見る
油圧ショベルに乗った王子様~ノーブルな土木作業員は元気娘を愛でる~
霧内杳/著

総文字数/18,620

恋愛(オフィスラブ)39ページ

第1回ベリーズ文庫デビュー応援コンテストエントリー中
表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop