セルトリア学園

レオナウス・カートン(通称レオン)



彼は巨大なセルトリア学園で
知らない人は居ないほどの有名人だ。



短く切られた金髪はキラキラと太陽に反射し
強面の顔は笑えば子供らしさが浮上する。



女の子が大好きで、よく周りには女子を侍らせては
一緒に下校をしている。



しかも特定の女子は作らず1対多数で
よく遊び回っている。



それでも周りの女子がいなくなることはない。



レオナウス・カートンは貴族でないにしろ、



世界最高水準の魔法学校での肉弾戦の
ダントツトップ



そしてギルドでは最高ランクのブラックカード。



王家の王子や王女とも仲が良く
特に2番目の王子には
気に入られ近衛兵へ誘われているほどだ。



そんな優良物件を女子自ら手放すはずがない。



事実、今は学校はあってないのに女子の肩を抱き
校門へ向かって歩いていっている。



「レオン!!」



桃色の髪を靡かせセナがレオンを呼び止める。



レオンはそれに気づくと女子の肩から手を外し
「セナ、」と小さく呟く。



レオンの周りの女子は不満そうに頬を膨らませるが
暗黙の了解でレオンの邪魔はしてはいけない。



レオンは目を少し大きく開くと
直ぐにニカッと笑う。



「ひっさしぶりだなーセナ!
昔はこーんな小さかったのに
今はこんなに大きくなっちゃって!」



いやー、なつかしー。
と言いながらレオンはセナに近づく。



セナはあまり変わってないレオンの態度に
少しほっとした様な顔をする。



「ほんと久しぶりね。レオン
やっと追いついたわ」




セナがそう言って嬉しそうに笑うが
レオンは少し気まずそうな顔をする。




「セナはもうあの国から出てこないと
思ってたんだがさすがセナだな。」



「勿論よ!ずっと待ってたのよ!
貴方達とこの地に立てることを!だから、」



「だから、帰ってくれ。」



「え、」


「ごめんなー、俺たちもう
セナとは組めないんだわ」


そう言って笑うレオンの本心は全く分からず
セナは1歩下がる。


「じゃあな。」


そう言ってレオンはセナの横をとおりすぎる。



何も言えないセナに後ろに控えるサクが
手を出すか迷う。


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