SecondWedding


◇◇◇◇◇


「志織、明日の土曜日予定はないな?」

金曜日、涼を寝かしつけてリビングに顔を出すと、いきなり恭介さんに聞かれた。

「明日?はい、買い物に行くぐらいでこれって予定はありませんが」

恭介さんも明日はゴルフじゃないし。

「ん。明日は大丈夫だ」

あら、誰かと電話中だったのね。

口パクで『お風呂に入ってきます』と伝えてゆっくりバスタイム。

今日は久しぶりに恭介さんも早く仕事が終わったから涼をお風呂に入れてくれた。

なので今晩は一人でお風呂。

涼と入るのはもちろん楽しいんだけど、たまにはのんびり入るのもいいわ。

髪を乾かしてリビングに行くと

「相変わらず長湯なんだから」

なんて嫌味を言われる。

いや、恭介さんが烏の行水ってだけですから。

なんて思ってても口には出さないけど。

スコッチを飲んでる恭介さんの横にお茶を持ってきて座る。

「あ、そう言えば明日は恭介さんお出掛けですか?」

「ん?」

「さっきの電話」

「あ、あぁ、あれは瑞穂だ」

「瑞穂さんですか」

どうしたのかしら?

「明日、出掛けるぞ」

えっ?

「出掛けるって恭介さんですか?」

やっぱりゴルフのお誘いかしら。

「いや、お前と涼もだ」

「三人で?何処へですか?」

ゴルフではないわね。

「ん、それは明日のお楽しみってことで」

恭介さんがニヤニヤしている。

一体全体何処へ行くんでしょう。





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