過保護な副社長はナイショの恋人
それが、こうやって一翔さんとやり直せるのだから夢みたいだ。辛いことなんて、飛んでいってしまう。

「咲実……ありがとう。これからは、俺が絶対に幸せにするから」

「はい……。嬉しいです」

彼の背中に手を回し、温もりを感じていく。やっぱり私は、一翔さんが側にいてくれて、初めて安心できるのだと分かった。

「それにしても一翔さん、お店を貸し切りなんてスゴイですね……」

彼からそっと体を離し、ようやく気持ちが落ち着いてきた私は、辺りを見回す余裕が出てきた。

和室のこの部屋は、高級そうな花瓶に生花が飾られていて、落ち着いた雰囲気になっている。

「ここは、祖父と関係のある店だから、だいぶ融通が利くんだ。今夜は、あまり人に聞かれたくない話だったからね」

苦笑した一翔さんに、私はア然とする。名士という一翔さんのおじいさんも、きっと人脈が広いんだろう。

これから先、どれだけ一翔さんにまつわる“初めて”に出会うのか。それはきっと驚きの連続なんだろうな。

でも、きっと彼が側にいてくれるなら、どんなことも楽しみに変わって、きっと毎日が輝いていくと思う……。

絶対に。
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