不機嫌なカレと秘密なつながり
「待ってて。おねがい」
「無理。月曜から金曜まで姫歌ナシだったんだ。早くシタい。はやく……」
 あたしは背伸びをすると、フェンスを挟んで彰太にキスをした。

「もう少しだけ、ね。そしたら……」
「あと5分だけ、だからな」と彰太が、拗ねた様子で呟いた。
「ありがと、彰太」

 彰太に背を向けると、あたしはサッカー部の部室に向かって歩き出した。

 体に大きな消えない傷跡がある。
 ずっと、それが嫌だった。
 彰太の心を縛り付けてて、責任をとらせているようで。

 好きだから。縛りたくなかった。
 この傷からも、責任をとろうとする彰太からも逃げたくて、全寮制の高校に入学した。

 今は逃げたくない。
 彰太が好きだから。
 彰太もあたしを好きでいてくれるから。

 責任と後悔で、一緒にいるんじゃない。
 お互いに、お互いを必要としているから一緒にいる。

 この先も、ずっと。
 あたしは彰太と……。







 ~不機嫌なカレと秘密なつながり~ 了

 最後まで読んでくださりありがとうございました。

※次作「好きだから……」公開中

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