東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~
それよりも、“話がしたい”か…。

周りにはちゃんと友達だと説明したから大丈夫だよね。

私はそう考えると、村坂さんに送るメールの返事を作成した。

『私もあなたが「小野製作所」で働いていることに驚きました

会社にきて早々社長室に呼び出されましたが、こちらの方も事情を説明して理解をしてもらえました

今夜は特に予定は入ってません

そちらの方に向かいます』

送信、と。

私は息を吐くと、スマートフォンをスカートのポケットの中に入れた。

いろいろな事実に驚いてどうなることかと思ったけど、理解をしてもらえたみたいでよかったと思った。

自分で言うのもあれだけど、いい人たちに恵まれているなと思った。

その恵まれた環境を嬉しく思いながら、私は更衣室を後にした。
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