きみは宇宙でいちばんかわいい


「ねえ、まずはランチにしない? わたし、お腹すいちゃった」

「わ、いいね! 実はぼくも腹ペコなんだよねぇ」

「ほんと? 久遠くん、なにか食べたいものある?」

「うーん。広島って、有名な食べもの、あったりする?」

「えっとね、やっぱり、お好み焼きかな」

「オコノミヤキ! それ大好き!」


久遠くんと朝香ちゃんが盛り上がってくれているのは、すごく嬉しい。

でも、わざわざわたしを挟んで会話するので、左右に首を振りながら相槌を打っているうちに、少し目がまわってきてしまう。


ふたりが調べてくれたお店へ、ふたりに手を引かれるがまま、ふたりが食べたいというお好み焼きを食べに行った。

そのあとは、ふたりが乗りたいという路面電車に揺られて、市内をぶらぶら観光した。


行きたい場所、見たい景色、食べたいもの、などなど。

久遠くんと朝香ちゃんは、なにかと気が合うようで、いっしょに話し合っては、楽しげに目的地を決めていった。

ちなみに、もちろん、わたしはというと、ほとんどそれに連れまわされる形である。


でも、よかった。

遠足に行く前、朝香ちゃんは少し不安そうにもしていたけど、そんなのは杞憂で終わりそうな予感だ。

わたしなんかに頼らなくても、久遠くんとは、きっとそのうち上手くいく気がする。

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