170回、好きだと言ったら。
何で、としか言えない。
あたしのお兄ちゃんを知っている人は、殆どいないと思っていたから。
だってお兄ちゃん、ろくに学校に行っていないし、帰ってきてもすぐに出かけてしまうような人。
ある意味学校では目立っていたのかも知れないけど、あたしとは歳が三つ離れていたため中学、高校と一緒に通えず学校での様子を知らない。
…それなのに、何でこの人が。そんなことまで知っているのだろう。
「……お前の兄ちゃんで間違いないんだな?
俺はソイツの二つ上の先輩、現5代目頭の飛澤 信(ヒサワ ノブ)だ。アイツを次期頭にしようと決断したのもこの俺だ」
「あ、え、…? 次期頭って…?」
ていうかお兄ちゃんが今生きていたら20歳だから、この人22歳ってこと…!?
あたしてっきり30歳過ぎてるかと…失礼すぎる考えだった……!!
「知らないのか、春威が暴走族に入っていたのは知ってるだろ?」
「そ、そりゃあ…いつもバイク乗ってましたし…」