取り込む家
なにがいるか知ったところで俺の力ではどうしようもない。


そう思ったのだけれど、真衣ちゃんがジッと見て来るので仕方なく脚立を取りに向かう。


背の小さな咲が家の中で使うために買っておいたプラスチックの脚立だ。


「もし動物の正体がわかったらどこへ連絡すればいいんだろう?」


脚立をセットして登る俺に向かって真衣ちゃんはそう聞いて来た。


「さぁね」


そんなことどうでもよかった。
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