2人の王女と2人の騎士
「はぁ…はぁ…」
無我夢中で走っていたら図書室まで来てしまった。
誰もいない図書室。
つい昨日までクライドと勉強してきた場所。
今2人っきりになれたら、あの表情を見せてくれるだろうか…。
なんて考えながら授業を受けていたテーブルとイスを眺める。
「…違うかな」
たくさんの時間一緒にいたのに、見たことないんだもの…そんな事ないよね。
…あれ、私何で泣いてるんだろ。
「セラ?」
「…イ、イグニスっ!」
こんな所でこんな姿見られるなんて…!
慌てて顔を背け、涙を拭う。
でもそんな事をしても無駄だった。
「何かあったのか?」
すぐ気づかれてしまったから。
「何でもない!それより、今から訓練場に行こうと思ってたの。ほら行きましょ。ちゃんと私の相手してよね」
泣き顔を見られたくなくてイグニスの手を取って前を歩いた。