私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~
「さっきも言ったけど。無理強いはしない。君が嫌だと思ことはしない。約束したからね」

「ごめんなさい」

自分が悪いことをしているような気がして来た。

夫を理不尽に拒絶する妻。

彼は、こんなに良くしてくれるのに。

「いいよ、気にするな。もう寝よう」

もう、ダメだ。

思い切っていってみよう。

「た、高陽さん。話があります」

「なに?」

彼が聞きやすいように、顔をこっちに向けて来る。


「あの、思い切って言います。

高陽さん、私以外の別の女性と付き合ってください。

私だけしか相手にしないなんて言わないで。

あなたは、自分が好きな女性と付き合て下さい。

そうしたら、私、あなたのこと受け入れます」

高陽さんの表情が暗くなる。
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