私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~
「ありがとう。でも……」
「俺もついて行こうか?待ち合わせ、土曜日なんだろう?」智也は、もうその気でいる。
「大丈夫よ。ひとりで行けるって。相手も女性だったし」
「奈央、止めた方がいいって。マンションに来いだなんて、変だろう?
電話をかけて来たのが女だからと言って、部屋に一人でいるとは限らないんだ。絶対にダメだ」
「うん。そうかもしれないけど」
智也は、研修を終えたら、岩槻グループの顧問弁護士として働くつもりでいる。
高陽さんがいない今、相談できるのは智也しかいない。
高陽さんが秘密にしていたことを智也が知ることになっても、仕事柄仕方がないことと言える。
「何かあったら、高陽さんになんていえばいいんだ?」
わざわざ電話で呼び出してきたのだ。
いい話のわけない。
たとえ弟だとしても、高陽さんの話を聞かれたくなかったんだけど。