「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

「……無理に、考えなくてもいいの。前にも言ったでしょ? あなたは、そのままでもいいって」

「……だが、」

整理のつかない頭の中が、ますます痛んでくるようにも思える。

「……今、答えが出ないんなら、今でなくていいんだから。…ね? 無理しないで……」

彼女の指が、メガネを持ち上げてはずす。

「……黙って、私に抱かれてて……」

スーツの上着を脱がされて、シャツがひらかれた。

「……いつか、わかってくれたらいいの」

胸に唇をつけて、

「この温もりを……」

と、口にするのに、

「……温もり…?」

と、尋ね返す。

「こうやって、抱き合って感じる温もり……」

裸の胸を押しあてて重ねて、

「これが、愛だって……」

言い聞かせるかのように、そう彼女は語りかけた……。




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