「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
「……アンドロイドみたい。美しいアンドロイド」
呟いて、前髪を上げた額に口づけた。
「……なのに、ちゃんと体温があるなんて不思議…」
「……昔から、よく言われる。ロボットみたいだと」
「言われてたんだ…」
彼女が笑って、
「でも、ふつうみんな思いますよね? ……これだけ、何もなびかないんじゃ。どれだけの女性に、そう言われてきたんですか?」
額から下ろした指先で、睫毛をなぞる。
「……数えたこともない。そう言って、去って行く女は、いくらでもいたからな…」
頭の片隅に、にわかに別れ際がよぎる。