『誰にも言うなよ?』
「わーい。モトコと放課後デート」
「勘違いしないで。レオがなにか知ってるっていうから一緒に来ただけ」
家の前に出ると見知らぬ高級車が停まっていて、後部座席にレオが乗っていた。
レオの隣に乗り込むと車は発車した。
運転手つきかよ……さすが、お坊ちゃん。
「ねえ。愛美の居場所に心当たりあるってホント?」
「青山くんて、ほんと、不器用だよねぇ。キスくらい強引にすれば良いのに」
「アンタほんとに会話のキャッチボールできないな……雅人はレオとは違うから」
「どう違うの?」
「……誠実なの」
雅人はわたしの気持ちを考えてくれてるんだ。
「どうかなぁー。我慢の限界がきたら、青山くんとて、オオカミになっちゃうと思うよ?」
(雅人が……オオカミ?)
「モトコは本当に男がわかってないね」
「うるさいッ……てか盗聴って? なにしかけてくれてんの」
鞄とかジャージに仕込まれたの?
「盗聴アプリだよ」
「……??」
「スマホに電源がついてる間は起動してる」
「消せ!!」
「遠隔操作もできるようにしたから。消しても勝手にインストールしちゃうけどねぇ」
さすが少年院に送られるような悪さをしてもみ消してきたという過去を持つ男。やりたい放題だな。