『誰にも言うなよ?』


「わたしは……」


先生への気持ちがなんなのか

もう、見えなくなってる。


そもそも最初から

“恋”だったのかも……わからない。


「モトコ」

「…………」

「はやく、やめちゃえばいいのに」


――やめる……?


「楽しいことだけ考えてなよ」

「……レオ」

「なに」

「ありがとう」


夏休みなのにわざわざ会いにきてくれて。


こんな風に、

いきなり押し倒さたのはビックリした。


だけど。


「強引に振る舞うのはレオなりの優しさなんでしょ」


わたしが元気ないから。

元気付けてくれてるんだよね……?


「だからさぁ。そういうこと言われると、」

「……?」

「今すぐキスしたくなるんだってば」

「な、」

「あー。我慢したくない」

「レオ、」

「したい。させて?」

「落ち着け……!」

「誰のせいだと思ってるの」


顔を真っ赤にさせているレオを見て、すごく照れてることが伝わってくる。

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