一夜の。
指輪


ミクside


熱くて長い夜が明けて

日が昇ってきた頃


隣で眠る社長……ユウの顔をジッと見つめる。


女ったらしで最低だと思っていた彼を

こんなにも愛してしまうとは思わなかった。


そして 自分の気持ちに気付いた時には

別の人とお付き合いしようとしていた。

それを彼は救ってくれた。


拒絶するふりをして 泣いて、そんな姿を見たはずなのに

彼は私の本音に気付いてくれた。



それなりに長い人生を過ごしてきたけど

こんなにも人を好きになった事はない。


多分この先も 彼より好きになる人は現れないだろう。







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