一夜の。


本気だからこそ、いろんな表情が見たい。


だから、俺の意地悪。許してね。


「言わせないで下さい。」


有馬ちゃんが照れたのを隠そうと下を向く。

俺はそれをわかってながら、指で有馬ちゃんの顎を持ち上げる。


有馬ちゃんの顔は真っ赤だ。


「ほら、俺が手離したら崩れちゃうよ?」


「…もう1人では立てません。
連れて行って下さい。」


焦らしてきたけど、これはもう

俺自体 我慢できない。


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